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立体象書研究会事務局日記

一般社団法人立体象書研究会のホームページをご覧になっている方々からのご要望にお応えすることになりました。書はもともと難しいものとは思うけれど、立体象書研究会の考えていることが、わかりやすく、楽しく知ることができるページができたらいいね!このような要望が事務局によせられています。 -難しいことを、わかりやすく楽しく考える- そんなページができたらいいな、3次元の世界をわかってもらえるとうれしいな。そんなページを思い描きながら、事務局ブログにとりくみたいと思います。

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-16回-高村光太郎

彼は、彫刻、詩作のほかに評論を行っていますが、その中で書の造形について、
 
羲之の書と称せられてゐるものは、なるほど多くの人の言ふ通り清和醇粋である。偏せず、激せず、大空のやうにひろく、のびのびとしてゐてつつましく、しかもその造型機構の妙は一点一画の歪みにまで行き届いてゐる。書体に独創が多く、その独創が皆普遍性を持つてゐるところを見ると、よほど優れた良識を具へてゐた人物と思はれる。右軍の癖といふものが考へられず、実に我は法なりといふ権威と正中性とがある。(高村光太郎)

王羲之『喪亂帖』の筆意は?
 
                                                                        
可比丹の解釈です。

行意の筆意(リズム・バランス)?

事務局小林的観察
昨日、上に反る線の①と、下に反る線の②を組み合わせた上の①と下の②をプラスして表現した変化のある線の鄭長猷造像記の「一」を書いてみました。
王羲之の筆意も同じく行書・草書の変化のある線(リズム・バランス)として考えると?
入筆で穂先を挫き、筆の表と裏を使うという意識。始筆から終筆の穂先の形(円錐形)をもとに、上部から下部へ、左から右へと繰り返す?
鄭長猷造像記の「一」を書くのも、かなり大変だった.。王義之はさらに大変だろうと思う。

光太郎は、
日本にも、考えてみると、大昔から実に立派な書家が数多く居た。そしてやはり人のいふ通り弘法大師は偉大である。日本風の分子はまだまるでないが、これは大陸本土へ持っていっても見劣りのしない本質的な書の骨格を持ってゐる。むろん羲之の流れだが、ただの模倣ではなく、書に空海の生活がある。

前にとりあげた文章ですが、空海の書も見たい!
   
『風信帖』 空海

事務局小林的観察
光太郎が羲之の流れと書いているように、空海も同じく、入筆で穂先を挫き、筆の裏と表を使うという意識。始筆から終筆までのリズム・バランスを、上部から下部へ、左から右へ繰り返すのだろうか?空海の(リズム・バランス)もまた、実際書いてみるとなると大変難しい!

※ 可比丹(カピタン) ポルトガル語capitanoの音訳「甲比丹(カピタン)」。
「甲」は音が同じの「可」にしたとのこと、意味するところは「船長、キャンプテン」。
北川先生、「可比丹カピタン」の雅号で立体象書研究会のキャプテンです。
ブログにも登場します!

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