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立体象書研究会事務局日記

一般社団法人立体象書研究会のホームページをご覧になっている方々からのご要望にお応えすることになりました。書はもともと難しいものとは思うけれど、立体象書研究会の考えていることが、わかりやすく、楽しく知ることができるページができたらいいね!このような要望が事務局によせられています。 -難しいことを、わかりやすく楽しく考える- そんなページができたらいいな、3次元の世界をわかってもらえるとうれしいな。そんなページを思い描きながら、事務局ブログにとりくみたいと思います。

‐書といふものは面白いのであります‐

下図、書を語る 2 1988年3月25日 第3刷発行・二玄社
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上図、‐書のたのしみ‐ 大原 富枝(作家)より、
 、、、父方の祖父は、田舎相撲の関取で、殿様の前でも足駄(あしだ)をはいていることを許されていたそうだ。酒飲みで無頼の徒であった若い時代の字は残っていないが、老年の手紙など見るとなかなか力強くて、気位のあるいい字である。ところが、一滴の酒も飲みかねるような教育者であった父は、決して字が上手くなかった。したがって私も至って下手である。血統だから仕方がない。、、、ついこの間、ある寺院でお坊さんの書を見せていただいた。前衛書道を思わせるような、面白い自由奔放なものであった。それを見ていて書は古いとか新らしいとかいうものではないのだな、と思った。要はそれが人の心を撃つかどうかであり、芸術の本質を包有しているか否かなのだ。
古文書などを漁(あさ)っているときも、それが単に用を足す目的だけに書いた走り書きにも、あっと眼を奪われるものがあった
私の書斎には野中婉(のなか・えん)が、師の谷秦山(たに・しんざん)に宛てて書いた手紙を軸にしたものがかけてある。彼女の字もまた力があってじつに見事である。 (五二・一0) とある、、、

、、、要はそれが人の心を撃つかどうかであり、芸術の本質を包有しているか否かなのだ、、、大原 富枝(おおはら・とみえ)高知県、本山町生まれ(1912-2000)。―書を語る、、、でした。

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