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立体象書研究会事務局日記

一般社団法人立体象書研究会のホームページをご覧になっている方々からのご要望にお応えすることになりました。書はもともと難しいものとは思うけれど、立体象書研究会の考えていることが、わかりやすく、楽しく知ることができるページができたらいいね!このような要望が事務局によせられています。 -難しいことを、わかりやすく楽しく考える- そんなページができたらいいな、3次元の世界をわかってもらえるとうれしいな。そんなページを思い描きながら、事務局ブログにとりくみたいと思います。

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高村光太郎 美について

13回にわたって高村光太郎を紹介しています。彼は、彫刻家、詩作のほかに評論を行っていますが、その中で書の造形についてとてもよい文章を残しています。

●光太郎は、
彫刻家ロダンは忘れられない人に遭つた。やはり装飾彫刻に從事してゐた時、彼に彫刻の祕密を敎へた古參の職人コンスタン シモンである。ロダンは語る。
―― 或日私が葉の裝飾の柱頭を粘土で作つてゐたのを見守りながら、かう彼が言つたのです。

、、、「お前が此から彫刻をする時決して形を間口(まぐち)で見ないでいつでも奥行でお見一つの表面を見る時、其を必ず一つの容積(量)の端だと思ひなさい。お前の方へ向いた大なり小なりの尖端だと思ひなさい。さうすればお前は肉づけの法を持つ事になる」、、、

書を究めるといふことは造型意識を養ふことであり、この世の造型美に眼を開くことである。書が眞に分かれば、繪画も彫刻も建築も分かる筈であり、文章の構成、生活の機構にもおのづから通じて來ねばならない。書だけ分かつて他のものは分からないといふのは分かりかたが淺いに外なるまい。

以上は、美について 高村光太郎 より

●書写、書道教育での書の表現、古典にたいする書法は、紙面に筆で書かれた線表現という平面のみの表現、つまり二次元であるとされてきたようだ私の立体象書(三次元)では、筆意は造形として空間で表現できるものであり、表現の基となる古典臨書は時空をこえた四次元であると考えている。この考え方は、紙面から筆意を自分の手で掴みだすという方法である。(可比丹)

- 以上、タイトル「2次元、3次元、4次元?」連載 -
※ロダン フランソワ=オーギュネスト・ルネ・ロダン(1840-1917)フランスの彫刻家。19世紀を代表する彫刻家。

●事務局(小林)2日間にわたって、造型(3次元)を体験しました。

造型(3次元)を体験してみての小林的意見
☆ 針金は長めにとる?
☆ 古人の「筆意」を真剣に考えながら指、腕を動かすようになる?
☆ 小さくぎゅっと縮めるところと、広く空間をとるところがあるといい?
☆ 点画が複雑に重なっているところのバランスが難しい?

立体象書(3次元)をつくることで、古(4次元)人の筆意(リズム、バランス、間)を、少しですが体験することができたかなと思います。立体象書(3次元)の世界はとても奥深く、楽しいものです!まず立体象書、作ってみる!!!!!
 
古典の空間を考え書の象(かたち)の造形を!

※可比丹(カピタン) ポルトガル語capitanoの音訳「甲比丹(カピタン)」。
「甲」は音が同じの「可」にしたとのこと、意味するところは「船長、キャンプテン」。
北川先生、「可比丹カピタン」の雅号で立体象書研究会のキャプテンです。
ブログにも登場します!

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