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立体象書研究会事務局日記

一般社団法人立体象書研究会のホームページをご覧になっている方々からのご要望にお応えすることになりました。書はもともと難しいものとは思うけれど、立体象書研究会の考えていることが、わかりやすく、楽しく知ることができるページができたらいいね!このような要望が事務局によせられています。 -難しいことを、わかりやすく楽しく考える- そんなページができたらいいな、3次元の世界をわかってもらえるとうれしいな。そんなページを思い描きながら、事務局ブログにとりくみたいと思います。

高村光太郎 美について

10回にわたって高村光太郎を紹介しています。彼は、彫刻家、詩作のほかに評論を行っていますが、その中で書の造形についてとてもよい文章を残しています。

今日のタイトル - 2次元、3次元、4次元? -③
 8月17日にアップした - 2次元、3次元、4次元?-②の続きです。

●立体象書研究会は、書の立体(三次元)を研究する会です。

空書(筆意の表現)には、二百年前の良寛もいます。良寛は、空中で書を練習したといわれています。指先に空気を感じ、構築(リズム・バランス)を楽しんだにちがいないのです。空書での指先の動き(書線の軌跡)が、そのまま消えずに残るとすれば、正面、側面、上面から構成される三次元、まさに立体象書です。良寛の書の楽しさ、面白さ、自由さは、筆意を立体にした間()の表現にあります。つまり、筆意は良寛の心の象(かたち)、考え方と発想にもとづいたものなのです。(可比丹)
 
顏眞卿 争坐位帖(書道全集より)「載」字を手で掴みだすと、、、
 正面 側面 上面                                                                       
2008年「立体象書展」可比丹作「載」字より

●光太郎は、書はもとから造型的なもの(3次元)で、書を究めることは造型(3次元)意識を養うことと書いています。(前回分けてご紹介させていただきましたがまとめます)


書はもとより造型的のものであるから、その根本原理として造型藝術共通の公理を持つ。比例均衡の制約筆觸の生理的心理的統整布置構造のメカニズム感覺的意識傳達としての知性的デフォルマション。 すべてさういふものが基礎となつてその上に美が成り立つ。さういふものを無視しては書が存在し得ない。書を究めるといふ事は造型意識を養ふことであり、この世の造型美に眼を開くことである。


次回は、事務局が実際に造型美(3次元)を体感してみたい!と思います。 書道全集、針金、ペンチ、よーい!

※可比丹=北川修久先生です。


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