忍者ブログ

立体象書研究会事務局日記

一般社団法人立体象書研究会のホームページをご覧になっている方々からのご要望にお応えすることになりました。書はもともと難しいものとは思うけれど、立体象書研究会の考えていることが、わかりやすく、楽しく知ることができるページができたらいいね!このような要望が事務局によせられています。 -難しいことを、わかりやすく楽しく考える- そんなページができたらいいな、3次元の世界をわかってもらえるとうれしいな。そんなページを思い描きながら、事務局ブログにとりくみたいと思います。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


文字を書くことと書をかくこととは厳密に区別しなければならないのであります。

下図、「好人好日」-謝謝可比丹-とある記念品
はりまや橋のたもとににある得月楼にて、曾ての書道部の皆さんに小生の退職祝を設けていただきました、宴の庭には夜桜もみごろ、、、書の美に繫がっていることへの有難い席に、一夜に、心くばりに感謝!!!
篆刻作品の「好人好日」、
・・・悲しいかな、われわれは花を不断の友としながらも、いまだ禽獣(きんじゅう)の域を脱することあまり遠くないという事実をおおうことはできぬ。羊の皮をむいて見れば、心の奥の狼(おおかみ)はすぐにその歯をあらわすであろう。世間で、人間は十で禽獣、二十で発狂、三十で失敗、四十で山師、五十で罪人といっている。たぶん人間はいつまでも禽獣を脱しないから罪人となるのであろう。飢渇のほか何物もわれわれに対して真実なものはなく、、、われらみずからの煩悩(ぼんのう)のほか何物も神聖なものはない。、、、われらは神へ奉納するために自然を荒らしている物質を征服したと誇っているが、物質こそわれわれを奴隷にしたものであるということは忘れている。われらは教養や風流に名をかりて、なんという残忍非道を行っているのであろう!
p.73‐第六章 花・「茶の本」・岡倉天心著村岡博訳-岩波文庫-1987年第69刷発行・・・
 
昭和三十一年「書の美学と書教育」 井島勉・墨美社
―現代書教育論― (全日本書道教育研究会全国大会における講演)
p.297、25日のつづき
、、、先ほどおあずけにしておきました事柄をこの際、も少し説明しておきましょう。なるほど書というものは文字を書かねばなりません。ところで以上申したようなことから若干はお気付きだろうと思いますが、文字を書くことと書をかくこととは厳密に区別しなければならないのであります。この区別を曖昧のままにしておきますと、たとえば「正しく美しく」というようなきわめてあいまいなスローガンが起こったりするわけなんで、特にご注意ねがいたいところだと思うのであります。文字とはいったいなんでしょうか。簡単にいえば文字とは一つの約束であります。その約束を守らなければ文字にはならない。まちがった文字になる。しかし文字とは本来正しいものであるはずで、まちがった文字というのは実は文字ではないのです。・・・という (1956年・井島勉氏)、つづく

Copyright (C) 2009-2014立体象書研究会 All Rights Reserved. 無断での盗用,転載など類似の行為を禁じます。使用等に関しては,必ず連絡ください

拍手[9回]

PR