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立体象書研究会事務局日記

一般社団法人立体象書研究会のホームページをご覧になっている方々からのご要望にお応えすることになりました。書はもともと難しいものとは思うけれど、立体象書研究会の考えていることが、わかりやすく、楽しく知ることができるページができたらいいね!このような要望が事務局によせられています。 -難しいことを、わかりやすく楽しく考える- そんなページができたらいいな、3次元の世界をわかってもらえるとうれしいな。そんなページを思い描きながら、事務局ブログにとりくみたいと思います。

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、、、それにも拘はらず、書もまた空間において成立する芸術なのである、、、

立体象書研究会会員「書」作品、第32回 安芸全国書展(6/8~8/17)、
立体象書研究会会員出品者の作品鑑賞(7/13)・会場作品から、
―島本淑美さん、作品「能」、―

*......昨日「野」をとりあげ、書の「空間性」を記した。
この淡墨作品「能」字、p.62‐ 注解 千字文‐小川環樹・木田章義‐岩波書店、、、「得能莫忘」ノウをえては わするゝことなかれ。‐ 大切なことを学んだら、忘れるな、、、p.64‐重要なことを会得(えとく)してしまったなら、その心を大切にして忘れないようににせよ、、、とある、、、 岩波文庫 千字文‐p.46に、能は道を己の心に會得(えとく)して、實行する事を能(よく)するをいふ。、、、【解】に、また學問して、己の心に能く會得する所あり、また能くそれを實行することを得たる時は、それを固く守り慥(たしか)にして、、、日夜進修の工夫を凝らせとなり、、、とある、この青墨作品の意識は、千字文の「能よく」からとみた、、、「能よく」書を見る、ものを見る、目に映(うつ)らないところのものを見る明(めい)が必要だ、これが見識(けんしき) だ、..........

、、、1953年現在、、、
 墨美 No21 ― 諸芸術における空間性について 井島勉 ― 
 p.2、、、細部が同時的に並存することは空間の特質であり、細部が順次的に繼起することは時間の特色である。だから、時間芸術といはれる音楽の場合にも、多声楽や交響楽や和音を構成する各要素の間に、一種の空間的構造を孕んでゐることも否定できない。このやうに一瞥しただけでも、空間芸術と時間芸術の問題は、さほど簡単に割り切れるものでないことも、想像さられるだらうと思ふ。芸術が「空間において成立すること」と、「空間を描寫すること」とは別である。自然は空間を形式として存在するものであるから、自然を描写する絵畫は、必然的に、空間を描写することとなる。しかし、しかし、自然を描写しようとしない書は、空間を描写しない。それにも拘はらず、書もまた空間において成立する芸術なのである、、、つづく


......背景・余白・独自の遠近法の意味をわきまへなければ、芸術としての書は、到底生まれないであろう、、、昭和28年の井島勉氏、......

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