「中国古典名言事典・諸橋轍次・講談社」、p.317―老子―、
「老子」の人物について、「史記」は次のように伝えている。老子は楚(そ)の苦県(こけん)の人。姓は李(り)、名は耳(じ)、字(あざな)は耼(たん)。周室の守蔵吏(図書を管理する役目)であった。孔子はかつて老子を訪ねて、礼についての教えを受けた。その後、老子は周の衰えたのを見て隠遁を志し、西の方散関(さんかん)を出ようとしたが、関所の役人尹喜(いんき)につかまり、「隠遁なさるのなら、ぜひとも」と請われて、道徳に関する言説五千文の書を残して去った。それが今日の「老子」書だと云う。しかし、「知る者はいわず。いう者は知らず」などといった老子という人物が、果たして五千文の書を書いたかどうか、、、とはいえ、「老子」書そのものは、すでに秦末漢初に存在し、、、漢魏(かんぎ)以後はいわゆる道教の源ともなって、儒教思想と並んで、中国の思想界を支配してきた。すなわち、東洋思想を探るうえには、「老子」が必読の書であることはいうまでもない。、、、とある、
下図、制作・可比丹(カピタン)、「母」字より、作品名―「老耼(ろうたん)の椅子」―

―「老耼の椅子」―「母」字、、、
90度、横に見ると甲骨文、、、‐背もたれ‐座る部分‐この二つの螺旋は両乳、、、
銀色、高さ110cm、長さ160cm、
p.322、 「貴食母。」、、、母(はは)に食(やしな)わるるを貴(たつと)ぶ。
老子 二十章
人間は自然のふところに抱かれ、自然に養われることが最上であり、それを尊ぶべきだ。
「母」は自然ををさす。、、、とある。
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