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立体象書研究会事務局日記

一般社団法人立体象書研究会のホームページをご覧になっている方々からのご要望にお応えすることになりました。書はもともと難しいものとは思うけれど、立体象書研究会の考えていることが、わかりやすく、楽しく知ることができるページができたらいいね!このような要望が事務局によせられています。 -難しいことを、わかりやすく楽しく考える- そんなページができたらいいな、3次元の世界をわかってもらえるとうれしいな。そんなページを思い描きながら、事務局ブログにとりくみたいと思います。

百害あって一利もない。

小林抱牛(1925-2010)遺墨展(7/17~7/23)、
下図、会場受付左手に抱牛先生写真、作品拝見、懐かしい!!!
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昭和三十一年「書の美学と書教育」 井島勉・墨美社

―こどもの書の芸術性について― p.192、昨日のつづき、


 ところが、このように大上段に振りかぶって考えようとすると、こどもの書は果たして芸術なのだろうか、という痛切な疑問が提起されぬでもないであろう。というのは、こどもの書が芸術でないとすれば、芸術の本質に基づく書教育の詮索のごときは、少なくとも初等教育にとっては、全く無益のこととなり終らねばならぬからである。
 確かにこどもたちは格別の芸術的自覚や美的意識をもって絵を描き書を書くわけではないと言えるかもしれない。そして、こどもたちの作品の芸術性を下手に重視すると、おとなの仕事のまねごとをさせようとする結果になりかねない。なにごとによらず、おとなのまねをさせることは感心できないが、とりわけ芸術的な分野では、各自のありのままな自発性を殺すようなまねごとは、絶対に禁物である。のみならず、書の世界では、おとなたちでさえ芸術的には感心しかねる所業にふけっていることが多いのであるから、それをまねさせるというようなことは、百害あって一利もない。、、、と(1956年の井島勉)氏は、いっている、、、つづく、

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