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立体象書研究会事務局日記

一般社団法人立体象書研究会のホームページをご覧になっている方々からのご要望にお応えすることになりました。書はもともと難しいものとは思うけれど、立体象書研究会の考えていることが、わかりやすく、楽しく知ることができるページができたらいいね!このような要望が事務局によせられています。 -難しいことを、わかりやすく楽しく考える- そんなページができたらいいな、3次元の世界をわかってもらえるとうれしいな。そんなページを思い描きながら、事務局ブログにとりくみたいと思います。

鏡の本性・・・神秘な霊力・・・鈕の周りに配された、四尾の魚・・・

―魚―
下図、「古鏡」 樋口隆康箸 新潮社・昭和五十四年発行
古鏡図録・図版一二七・254「三角縁四神二獣二炉鏡」 径21.3cm 
出土地:伝兵庫県芦屋市翠ケ丘町、親王塚古墳

序論・鏡の本性、
p.13.14、 古代日本においては、鏡に対する嗜好がとくに強かったといわれる。『魏志倭人伝』には、魏王が卑弥呼に銅鏡百枚を贈ったとき、とくに「汝の好物をおくる」と記している。事実、全国各地の古墳から大量の鏡の出土していることが、それを証明している。もちろん、中国での鏡の数には及ばないが、鏡への関心は相当なものである。ただ鏡の性格が、古代中国と日本とではちがっていたという考古学者もある。すなわち、中国では、単に姿見としての調度品であったが、日本に輸入された場合、それは舶来の宝器であり、呪術的威力をもった神器であり、ひいては、首長権のシンボルであったというのである・・・福永光司氏によると、鏡に神霊性や呪術性をもたせるようになったのは、道家に始まり、儒家の本来的な経典には見られないという。孔子の時代は鏡が一般にはあまり普及していなかったことを思えば、儒教の経典に、それがないのは当然かもしれない。鏡を神霊化するのは、神仙讖緯の思想であり、前漢末ごろからであるという。事実、後漢、六朝代の鏡には、神仙思想的な図文や銘文が多いのは、民間に道教が流行したことと、関係があるであろう。道教の書物をみると、鏡の神秘な霊力について記した物語をいくつもみることができる・・・

鈕の周りに配された、四尾の魚、

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