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立体象書研究会事務局日記

一般社団法人立体象書研究会のホームページをご覧になっている方々からのご要望にお応えすることになりました。書はもともと難しいものとは思うけれど、立体象書研究会の考えていることが、わかりやすく、楽しく知ることができるページができたらいいね!このような要望が事務局によせられています。 -難しいことを、わかりやすく楽しく考える- そんなページができたらいいな、3次元の世界をわかってもらえるとうれしいな。そんなページを思い描きながら、事務局ブログにとりくみたいと思います。

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ニコチンの神殿の敬虔な氏子、、、

下図、「喪乱帖・中国法書選12」と、「人生をいかに生きるか・林語堂」の二冊、
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上図、「二玄社・王羲之尺牘集.上に、喪乱帖(そうらんじょう・国宝・京都御所東山文庫蔵)とある、双鉤填墨の名帖である、それに「人生をいかに生きるか」を置く、もしかしてということにしかならないことなのだが、この喪乱帖を目にした林語堂、「張猛龍碑」に比してどのような賛美を書き残したことであろう!!!

p.96.97、、、パイプから立ちのぼる静かな燻煙(くんえん)はいと心地(ここち)よく、じっと心をしずめてくれるので、煙を吐(は)きだしているうちに、鬱積(うっせき)した怒(いか)りの感情も、一息ごとに吐(は)きだされてしまうような気持がするのである。
、、、喫煙(きつえん)の芸術的、文学的価値は、われわれ喫煙家(きつえんか)がしばらく禁煙した場合何を失うかを想像してみればいちばんよくわかる。どんな喫煙家(きつえんか)も誓(ちか)ってニコチン夫人に対する忠誠を絶とうと試(こころ)みる愚劣(ぐれつ)な瞬間を経験するものだが、それからしばらく空想的な良心と闘って、結局は正気に立ち帰る。私もそんなばかなことやって、三週間だけ煙草(たばこ)をやめたことがあるが、三週間の終りごろになると、私の良心はふたたび正道に立ち帰れと頑強(がんきょう)に責めたてた。私はふたたび邪道(じゃどう)におちいるまいと誓い、永くニコチンの神殿の敬虔(けいけん)な氏子(うじこ)たることをやめまいと誓(ちか)った。、、、とある、
―昨日と今日、林語堂(1895-1976)の人生、ただそれだけのことで、決して喫煙を賛美するものではないことも付け加えて、―
p.82.83、、、そのエネルギーを昇華(しょうか)せしめて、ひたむきに創造の業に精進しはじめた、、、その「水滸伝」中の、やはり施耐庵(したいあん)の筆になったとされている序文のなかに、友との語らいの歓(よろこ)びを叙したもっとも愉快(ゆかい)な一文がある。
、、、宮廷(きゅうてい)政治について談じたりはしない。そんなものは、おかどちがいのことだし、こんな遠隔(えんかく)の地では、たいていの消息は世間話にもとづくものばかりだからである。また聞きの消息などは単なる風説だ、風説について論ずるのは唾液(だえき)の浪費(ろうひ)だ。われわれはまた世の人人の過(あやま)ちについては語りあわない。彼らには過(あやま)ちはない、われわれはそれを誹(そし)ってはならない。
 またわれわれは世の人々を震駭(しんがい)させるためにものをいっているのではない。だから誰も駭(おどろ)くものはない。しかしまた、われわれのいうことが人々にわかってくれればいいと心から願ってはいるが、まだまだそうもゆかない。われわれが語りあうような問題は、人間の心の奥にひそんでいるものであるから、多忙(たぼう)な世間の人々はみみを傾けてもいられないだろうから。 、、、とある、


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