下図の二冊、「毎日ライブラリー・書道・西川寧編・毎日新聞社」
―昭和三十二年五月二十日 初版発行 定価 三二O円―
「西川寧編・書道・毎日新聞社」
―書道(新装版) 定価 九五O円 昭和五十一年六月三十日 発行―
同様の二冊、p.1は
‐書道のしるべ‐ 西川寧(にしかわ やすし・1902-1989)氏の文ではじまる、
p.1、わたしたちをとりまく書、、、p.6、芸術としての書、、、p.8、二つの立場、、、p.11、書を見る目、、、の14頁がある、
p.13.14、、、書の芸術性は深く美しい精神の統一が文字に表現される所にあるが、そうした表現をささえている条件はいろいろある。中で建築的な構造、流動的なリズム、筆触による墨線の肌(はだ)の感覚的な風味などは最も大きなものである。そしてこれらの条件のいろいろな変化によって書の表現が変り、表情や性格が変ってくる。この変化の姿についてわれわれの祖先以来こころみられたあらゆる実験の結果をわれわれに示すものは書の歴史である。書の歴史は四千年来の東洋人の書における知恵の蓄積の全体を示している。かくて東洋人の書における感覚、情緒、意志の結晶としての書の伝統を形作っているのである。この伝統を深く理解すればするだけわれわれは書の世界に深くふみ入り、書のこころに触れることができる。、、、
もとよりわれわれは書以外の絵画や彫刻・工芸・建築などによって造型上の感覚をやしなわれるし、また自然界の印象からも、あるいは人体の生理的な条件からも造型性の理解を深めることができる。われわれの世界観もまた、これを左右することが多い。しかし何よりもまずわれわれの書における目を具体的に指導してくれるものは書の歴史である。そしてこの伝統を理解し、さらにこの限界の外にふみ出して、今日の感覚と意志の表現を確立することによって、今日の新しい書は生れるのである。
、、、と、(1957年の今日の新しい書をかたる)氏が、半世紀前にはいた、、、
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