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立体象書研究会事務局日記

一般社団法人立体象書研究会のホームページをご覧になっている方々からのご要望にお応えすることになりました。書はもともと難しいものとは思うけれど、立体象書研究会の考えていることが、わかりやすく、楽しく知ることができるページができたらいいね!このような要望が事務局によせられています。 -難しいことを、わかりやすく楽しく考える- そんなページができたらいいな、3次元の世界をわかってもらえるとうれしいな。そんなページを思い描きながら、事務局ブログにとりくみたいと思います。

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講習会補記、(菘翁舊藏勅字本・斷筆)書について

 講習会補記、「書の線の表現」として、菘翁舊藏勅字本を取り上げています、、、
菘翁の書は素晴らしい、その書の素晴らしさを菘翁はどのようにして、またどこに求めたのかということを、この日記に記してきました、、、菘翁は、若いときから書法というものを空海に求めています!また、さらに求める書法を王羲之(菘翁舊藏勅字本・斷筆)に!という、書道史の最高峰を、「書」を求めたという菘翁なのです、、、

立体象書研究会の、―古典なき筆意は空虚であり方法なき書作は盲目である―という、探求を書に求めていた菘翁!!!(三井本・斷筆)を藏し、幕末の書芸術の世界に、書の筆意に、表現の新しさを書に求めていた菘翁!!!

補補―(三井本・斷筆)―「斷筆と造形」のこと、、、
いままで、(三井本・斷筆)に「造形」ということばと、「造形言及」がなされていないようだ、、、この菘翁舊藏勅字本に拓されている「斷筆」にこそ、「王羲之」の「筆意の表現」そのままの象(かたち)が、石刻としてなされていると、観る必要があるのではないだろうか!!!御物、喪乱帖等々、、、まさに東晋の羲之の筆意!!!筆意という造形そのものの象(かたち)が石刻として表現された逸品(三井本)であり、この(斷筆)表現のなかの「無」の存在を、時間と空間を表現しえたというところにこそ、、、この帖、菘翁の門人内村氏の、、、「先師十七帖を藏すること四十餘種の多きに至る。而れど此の帖を最上とされた」、、、というところに、菘翁の「書」の成立ちを想像する!!!
もちろん、この勅字本の、、、筆意の石刻表現に至らざるをえなかったというところとは?、、、という質問をも、考えなければならないということが、書の本質、書の造形なのだと考えている、、、
下図、筆意を分かりやすく表現した三本の線、三井本「吾」字と、「吾」字上部の筆意を三次元で造形した象(かたち)を写す、
623.JPG
 昭和三十二年「毎日ライブラリー」 (書道・付録) 発行所 毎日新聞社

若い人に一言  松井如流
 、、、さて、書道といえば、伝統として古く、その古さから出られないように考えられ勝ちであるが、新味を出そうとする意欲さえあれば、それが、必ずしもむずかしいものではない。また、書は現代においては、実用的な価値を段々失いつつあるけれども、かえって芸術としての展開に、むしろ重大な意味を持つようになったといえよう。いまの若い人には、あるいは未知の世界の一つだろう。しかしながら、それを開拓しようと思えば、可能の世界だということを申上げておきたい。、、、とある。1957年、  (筆者・書家・日展審査員)


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