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立体象書研究会事務局日記

一般社団法人立体象書研究会のホームページをご覧になっている方々からのご要望にお応えすることになりました。書はもともと難しいものとは思うけれど、立体象書研究会の考えていることが、わかりやすく、楽しく知ることができるページができたらいいね!このような要望が事務局によせられています。 -難しいことを、わかりやすく楽しく考える- そんなページができたらいいな、3次元の世界をわかってもらえるとうれしいな。そんなページを思い描きながら、事務局ブログにとりくみたいと思います。

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、、、創られた當時の本態を復元する能力がなくてはいかんのだッ」。、、、

東京国立博物館‐東洋館1階
‐十一面観音龕(じゅういちめんかんのんがん)‐唐時代・8世紀
・・・古びて味わいがあるといって有難がってはいかん・・・

p.355、 ‐ 最後の奈良研究旅行 ‐
 十一月十一日、出陣学徒の送別の意味をこめて芸術学科の奈良研究旅行がおこなわれた、、、「藝術はほろびてゆくものである。この日光、月光菩薩も創建當時は油っこく、色彩は濃厚だった。しかし、今は彩色は剥落してしまっている。今見るものはぬけがらだ。奈良に残っている佛像はみなそうだ。
古びて味わいがあるといって有難がってはいかん。そういう態度では、佛像を見る資格はない。創られた當時の本態を復元する能力がなくてはいかんのだッ」。そう言って、懐中電燈で丹念に光を当てていった。遠い奈良の時代から響いてくるような寂(さび)のある道人の声が、暗い御堂の中にひびいていった。、、、
 ‐  「秋艸道人會津八一の生涯」‐ 昭和六十三年一月 三十日日 第一版第一刷発行・著者 植 田重雄(宗教学者.哲学者)・発行所 恒文社 

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