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立体象書研究会事務局日記

一般社団法人立体象書研究会のホームページをご覧になっている方々からのご要望にお応えすることになりました。書はもともと難しいものとは思うけれど、立体象書研究会の考えていることが、わかりやすく、楽しく知ることができるページができたらいいね!このような要望が事務局によせられています。 -難しいことを、わかりやすく楽しく考える- そんなページができたらいいな、3次元の世界をわかってもらえるとうれしいな。そんなページを思い描きながら、事務局ブログにとりくみたいと思います。

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やはり「現代人」の美意識というものを理論的に

―魚―
下図、「漢字の起原」 加藤常賢 角川書店 昭和四十五年 初版発行
―p.268.269、【魚】 字形・字音・字義の頁―
(字音):「牛居切」(ギョ)である。この音がどこから来たか。まだ説明をしたものを見ない。が魚がぱくぱくと口をあけるところから来たと思う。字を当てれば「嘘キョ」である。「嘘」は「吹」なり(説文)とあるから、空気を吹く意である。「嘘」と「魚」はいにしえは同部の韻の字である。契文と金文に開口に書いた字がある。
(字義):「ぱくぱくするもの」の意である。
・・・解説に、
一、文字には形・音・義がある
 漢字には必ず形・音・義の三つがある。即ち形象と音声と意義とである。この三つのない漢字はない。何となれば漢字には必ず形象があるからである。
 表音文字にはレター(letter)の集合としての文字の形はあっても、表意的形象はなく、ただ音と意義とがあるだけであるから漢字とは大いに違っている。
 形・音・義の三つは、ばらばらのものではなく、まず音があって、後にその音の表わすものの形を書いて示したのであるから、形に即して音があり、それで意味を表わしたのである。であるから形・音・義の三つは密接に結びついていて、離すことのできぬ関係にあるのである。このことをよく理解するのが漢字の知識の出発点である。
 このことは漢字を説明する人のだれもが必ず言うことではあるが、さて具体的に漢字を取り扱う段になると、いつのまにかそれを忘却して、多くは形だけを説明し、それを通用義にこじつけて能事終われりとし、音などは知らぬ顔をして、すましている。それではならぬので、本書では厳格に字形・字音・字義の三つを説明した次第である。・・・

昭和三十一年「書の美学と書教育」 井島勉・墨美社
―書をさしはさんでの東西の交流― (ヨーロッパ旅行の一コマ)
p.263.264、昨日のつづき
、、、ただ、数限りない美術品を、それらがつくられた場所においてながめたということは、なんといっても大きな感激であったし、また、美術の研究の上でも大変有益なことだったと思っている。美学の理論については、今まで勝手な理論を打ちたてて、それを押してきたんだけれども、何かそれに訂正の要があるかと思って行ったが、むしろかえって自信を深めるようなことになった。というのは私の芸術についての考え方というのは、自分で意識しているわけではないけれども、やはり「現代人」の美意識というものを理論的に体系づけているというようなものであったわけで、だからそれをひっさげて向こうへ行くと、むしろ実際の現代作品で裏づけてくれるような感じがした。・・・という(1956年・井島勉氏)、


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